●アテンプト(Atemmpt)=インディ500の予選を走ること。 ●ウイング(Wing)=レーシングカーに下向きの力を発生させる翼のこと。「フロントウイング」「リアウイング」がある。インディカーでは「サイドウイング」(または「ボディウイング」)も使用されている。 ●エアロダイナミクス(Aero Dynamics)=気流を有効に使ってスピードや接地力を高める技術。日本では「空力」とも呼ばれる。前後ウイング、サイドウイング、ボディ形状などによって設定する。その設計や検証には風洞施設が使われることが多い。 ●オーバル・トラック(Oval Track)=基本的には楕円形をしたコース。ツインリンクもてぎのようなタマゴ形(Egg shaped oval)、インディのような長方形に近いもの(Square oval)、D字形(D shaped oval)、三角オムスビ形(Tri-oval)などがある。全長1.5マイル以上の高速オーバルを「スーパースピードウェイ」と呼ぶ。1.5マイル以下は「ショート・オーバル」。 ●オン・ザ・バブル(On the Bubble)=33台の暫定予選通過車の中で最も遅い速度のドライバーとマシーンのこと。後から予選を走ったマシーンの方が速いと、「バンプアウト」され予選落ちとなる。 ●グランドエフェクト(Ground-effect)=ウイングや車体構造によって車体裏面の空気の流速を上げて空気圧を低下させ、マシーン上部を流れる空気の圧力によって車体を路面に押しつける効果のこと。下向きに働く力を「ダウンフォース」とも呼ぶ。 ●グリッド(Grid)=決勝レースのスタート位置。インディカーでは予選順位の列を「ラインナップ(Line-up)」とも呼ぶ。インディ500のみ伝統にもとづいてラインナップを「フィールド(Field)」と呼んでいる。 ●グリップ(Grip)=車体、タイヤの接地力。 ●コーナリングフォース(Cornering Force)=コーナリングの際、遠心力によって発生する外向きの力。「サイドフォース」とも呼ばれる(註=本来、コーナリングフォースとは、タイヤの向きによって曲がろうとする内向きの力のことで、「サイドフォース」も「横G」とは異なる) ●コックピット(Cockpit)=操縦席。 ●サイド・バイ・サイド(Side by Side)=レーシングカーが横に並んで競う状態。 ●サイドポッド(Sidepod)=サイドポンツーン(Side-pontoon)とも呼ぶ。フォーミュラカーのコックピットの両側に張り出した部分。ラジエーターやオイルクーラー、コンピューター・システムなどが収められている。インディカーでは、この裏面が後方に向かってせり上がった「ウイング構造」をしており、これを「サイドウイング」とも呼ぶ。 ●ザ・スピードウェイ(The Speedway)=アメリカ国内に「スピードウェイ」と名前のつくオーバルトラックは多数あるが、「The Speedway」といえばインディアナポリス・モーター・スピードウェイのこと。「Indy」だけでも通じる。 ●シャシー(Chassis)=自動車の車体のこと。フォーミュラカーではエンジンを除いた車体全体のことを指すことが多い。CARTではレイナード、ローラの2種類のシャシーが使われている(2000年度。1999年まではペンスキー、スイフトの2車種も使われていた)。 ●スタッガー(Stagger)=左右のタイヤの直径を変えること。外側(右側)のタイヤの直径を内側(左側)よりも大きくし、オーバルコースでのターンを曲がりやすくするのが目的。直径は空気圧で調整することが多い。 ●セットアップ(Set Up)=車両のウイング、サスペンション、ギアレシオ(ギア比)、空気圧などをコースの状況に応じて最適の状態に調整すること。セッティング(Setting)とも呼ばれる。 ●タービュランス(Tarbulence)=レーシングカーの後方にできる乱気流。「ダーティエア(Dirty Air)」とも呼ばれる。高速のスーパースピードウェイでは、この乱気流の中にマシンが入るとドライバーのヘルメットが揺さぶられて視界を確保できなくなるため、フィン(ひれ)をつけたヘルメットを使うドライバーも多い。 ●タブ(Tub)=モノコック(Monocock)と同じ意味。レーシングカーの車体の基本構造部。通常はエンジンから前の部分を差す。インディカーの場合はアルミ・ハニカムとカーボンファイバーの複合素材が使われている。もともとの意味は「桶」のこと。昔は洋式のバスタブのような形をしたものが多かったことから、このように呼ばれるようになった。 ●ダウンフォース(Down Force)=レーシングカーのボディ形状、ウイングなどによって発生する下向きの力。 ●テール・ツー・ノーズ(Tale to Nose)=レーシングカーが縦に並び、それぞれの「尻尾」と「鼻先」が接近した状態。 ●テレメトリー(Telemetry)=レーシングカーの車体各部、エンジンの状態などのデータをセンサーで集め、電波を使ってピットの受信機に送る装置。これによりピットにいながら走行中のマシーンの状態を把握できる。「テレメーター(Telemeter)」とも呼ばれる。 ●テンポラリー・サーキット(Temporary Circuit)=市街地の特設コース。 ●トーイング(Towing)=車両を牽引すること。事故車がレッカー車などでピットに戻されるときに使われる。 ●トラフィック(Traffic)=本来の意味は交通渋滞(Traffic Jam)。速いマシーンが遅いマシーンに邪魔をされること、あるいは遅いマシーンの集団。オーバルでは、いかにトラフィックをすり抜け、かき分けていくかが見どころのひとつでもある。 ●ドラフティング(Drafting)=スリップストリーミング(Slipstreaming)と同じ意味。先行車が生み出す「スリップストリーム」に後続車が引っ張られること。「スリップストリーム」はレーシングカーの後方に発生する空気の薄い場所を差す。ここに入ると空気抵抗が少ないため加速が楽になり、燃費もセーブできる。 ●バースト(Burst)=タイヤが破裂すること。 ●バンク(Bank)=ターン(コーナー)の外側を高くすること。競輪用トラックのバンクと同じ意味。鈴鹿サーキットの「逆バンクコーナー」は、コーナーが平らなため、走っていると外側が低くなっているように見えることからこの名称がついた。 ●ハンドリング(Handling)=ハンドルを回した状態に対応したレーシングカーの挙動。インディカーではハンドリングの状態を「プッシュ」「ルーズ」などと表現する。 ●バンプ(Bump)=コース上の凹凸、とくに突起のこと。 ●バンプアウト(Bump Out)=インディ500の予選で、後から予選に臨んだ車両が、すでに予選を終了し33台の決勝枠に入ったマシーンの中から、最も遅い速度のマシーンを弾き出し、予選落ちさせること。 ●ブースト(Boost)=エンジンの吸入圧力。ターボチャージャーによって加圧された圧力を日本では「ブースト圧」と呼んでいる。 ●プッシュ(Push)=アンダーステア(Understeer)と同じ意味。ターンでハンドルの切り角よりも大回りしてしまうこと。ドライバーがコメントの中でタイムの上がらない理由に使われることが多い。 ●フラットアウト(Flatout)=アクセルペダルを床まで平らに踏み込むこと。エンジン全開の意味に使われる。 ●フラットスポット(Flat Spot)=激しいブレーキによりタイヤの回転が停止して滑り、タイヤが削れて平らになってしまった箇所のこと。タイヤがいびつになるため振動が発生するなどの障害が出る。 ●フラットタイヤ(Flat Tire)=パンクしてへこんだタイヤのこと。 ●ブリスター(Blister)=主に摩擦熱が原因でタイヤの表面にできる足のマメのようなブツブツのこと。これができるとタイヤの「グリップ」が失われ、ときにはタイヤのバーストにもつながる。 ●フルコース・コーション(Full Course Caution)=スピンや事故によって全コース追い越し禁止になること。黄色の旗(イエローフラッグ)や黄色の信号灯の点滅によってドライバーに知らされ、ペースカーがコースに入る。「フルコース・イエロー」とも呼ばれる。 ●ブロー(Blow)=ブローアップ(Blow Up)=タイヤやエンジンが破裂、破損すること。主としてエンジンの損傷を指す。漏れたエンジンオイルや燃料に引火して火災を起こすこともある。 ●ポールポジション(Pole position)=予選で最高タイムを出したドライバーが獲得できる最前列内側のスターティンググリッド。「ポールシッター(Pole Sitter)」「ポールウィナー(Pole Winner)」はポールポジション獲得者の意味。 ●ポップ・オフ・バルブ(Pop-off Valve)=ターボチャージャーによってエンジンにかかる圧力が一定以上になると、その圧力を外に逃がす弁の役目をする装置。F1でもターボエンジンが使われていた頃に使用されていたことがある。 ●マーブル(Marble)=元来は「ビー玉」の意味。コースに砂埃やタイヤカスがたまって滑りやすくなった状態、または滑りやすい場所のこと。ドライバーがコメントの中でスピンの理由などにあげることが多い。 ●ライン(Line)=最も速度の出るコース上の「線」。「アウト・イン・アウト」が一般的には理想のラインとされている。 ●ラジオ(Radio)=ドライバーとピットクルー間、あるいはピットクルー同士が会話する無線装置。アメリカでは、携帯受信機を使ってチームの交信を聞くのもファンの楽しみ方のひとつになっている。 ●リ・スタート(Re-start)=再スタート。スピンや事故で全コース追い越し禁止になった後のレース再開のスタート。 ●リトル・アル(Little Al)=アル・アンサーJr.の愛称。父親のアル・アンサーSr.もインディカードライバーだったことから、このように呼ばれている。アル・アンサーJr.の息子の愛称は「ミニ・アル」。 ●ルーズ(Loose)=オーバーステア(Oversteer)と同じ意味でリアが外側に滑ること。プッシュと反対にハンドルの切り角以上に小回りしてしまい、スピンにつながりやすい。 ●ルーティーン(Routine)=予定通りの〜。ピットストップの際に使われる。 ●CART=Championship Auto Racing Teams, Inc.の略。インディカーシリーズの主催団体で会社組織になっており、各チームのオーナーが役員を兼任している。 ●IMS=Indianapolis Motor Speedwayの略。 ●ROP=Rookie Orientation Programの略。 ●PPG=CARTシリーズのチャンピオンに与えられるカップの提供スポンサー。自動車用ガラス、塗料、機械などの総合メーカー。かつてはシリーズの冠スポンサーだった。 ●USAC=United States Automobile Clubの略。インディ500の主催者。96年からインディアナポリス・モーター・スピードウェイと共に新らしいインディカーシリーズ「IRL(Indy Racing Legue)」を主催している。
資料館トップへ